この学習コンテンツは、日本の近代史における最大の転換点である明治維新と、それに続く近代国家体制の成立過程を扱います。1867年の大政奉還によって約260年続いた江戸幕府が終焉を迎え、翌年の王政復古の大号令を経て、天皇を中心とする新政府が樹立されました。新政府はまず版籍奉還によって各藩主に土地と人民を天皇へ返還させ、続く廃藩置県によって藩そのものを廃止して府県を置くことで、封建的な地方分権体制から近代的な中央集権国家へと移行しました。
財政基盤の確立においては、1873年の地租改正が重要な役割を果たしました。これにより、従来の収穫量に応じた米での納税から、地価を基準とした現金での納税へと制度が改められ、政府は安定した税収を確保できるようになりました。同時に、政府は「殖産興業」の名のもとに富岡製糸場をはじめとする官営模範工場を建設し、欧米から多くの技術者(お雇い外国人)を招いて近代産業の育成に努めました。これと並行して掲げられた「富国強兵」は、欧米列強に対抗しうる国力と軍事力を築くという国家目標であり、1873年の徴兵令によって身分を問わず国民全体が兵役を担う体制が整えられ、それまで武士階級が独占していた軍事的特権は解体されていきました。
教育の分野でも大きな改革が行われました。1872年に制定された学制は、身分にかかわらず全ての国民が教育を受ける「国民皆学」を理念とし、近代教育制度の基礎を築きました。また、1871年には岩倉具視を全権大使とする岩倉使節団が欧米諸国へ派遣され、不平等条約の改正交渉とともに、欧米の政治・経済・社会制度の視察が行われました。条約改正そのものは実現しませんでしたが、この視察で得られた知見はその後の近代化政策に大きな影響を与えました。
国内政治では、藩閥政府の専制的な運営に対する批判から自由民権運動が広がり、国会の開設と憲法の制定が強く要求されました。この運動の高まりを受け、1889年には大日本帝国憲法が発布されます。この憲法は天皇が統治権を総攬する欽定憲法であり、天皇主権を基本原理としながらも、帝国議会の設置など近代的な立憲体制の枠組みを日本にもたらしました。
Zestlyはこれらの出来事や制度を体系的に整理し、大政奉還・版籍奉還・廃藩置県・地租改正・殖産興業・富国強兵・岩倉使節団・学制・徴兵令・大日本帝国憲法・自由民権運動といった重要事項を確認できる10問のクイズと12枚の一問一答形式のフラッシュカードを作成します。江戸から明治への移行期を学ぶ中学・高校レベルの学習者、および日本近代史を復習したい方に適した内容です。
明治維新は、1867年の大政奉還と翌年の王政復古の大号令を起点として始まった、日本の政治・社会体制の根本的な変革である。江戸幕府に代わって成立した明治新政府は、版籍奉還と廃藩置県によって封建的な藩体制を解体し、中央集権国家の基盤を築いた。財政面では地租改正により地価を基準とした現金納税制度が導入され、産業面では殖産興業政策のもとで官営模範工場の設立や外国人技術者の招聘が進められた。軍事面では徴兵令により国民皆兵の原則が確立され、教育面では学制により国民皆学が目指された。1871年の岩倉使節団派遣を経て欧米の制度が調査され、自由民権運動の高まりを受けて1889年には大日本帝国憲法が発布された。これら一連の改革により、日本は近代的な国民国家としての体制を整えていった。